太いんですか？長いんですか？

2004.01

今回は銃器のお話です

友人が雑誌（映画関連だったと思われる）を開いて私に見せながら質問をしてくる
「ダーティーハリーの持ってる拳銃って、弾はどのくらいの大きさなん？」
ハリーが持っている銃は「Ｓ＆Ｗ　Ｍ２９　４４マグナム」
こんな銃ですね
なので、私は
「４４口径の弾だよ」と簡単に答える
すると、今度は別のページを開いて問うてくる
「じゃあ、この銃の弾は？」
そこにはダイハードのマクレーン刑事が「ベレッタＭ９２」を持っている画像があった
「９ｍｍのだね」
さらに友は本をめくり、タイトルも解らない映画の紹介ページを出してきて一言
「それじゃあ、これは？？」
そこには、テロリストらしき役の人物が、
お約束のように持っているカラシニコフ（ＡＫ４７）が写っていた
極度の銃マニアでもない私なので、正確な数字を覚えていないこともあり、
適当に「７．５ｍｍぐらいだね」と言う（正確には７．６２ｍｍですね）

ここまでは普通に言葉のやりとりをしてるのですが、
この後私と、友の間に大きな溝が生じます

「弾丸の大きい方が威力が大きいんだよね？」
一概にそうとも言い切れないが、概ねその通りなので、
私は「そうだね」と一言
「ハリーの持ってる銃はもの凄い威力があるんだ」
「まあ、一番口径大きいからね」と私

すると友は一言
「４４ｍｍか〜
他の弾の５倍以上も大きいんだからもの凄いんだろうな〜」
・・・・！？（ 　Д ）゜ ゜
これっぽっちもふざけた素振りもなく、受けを狙った訳でもなく、
友は至ってまじめに言い放ちました
（ちなみに４４ｍｍの弾というと、第二次大戦初期の頃の戦車砲に匹敵します）

友の頭の中で何が間違ってしまったのでしょうか？
他の弾の直径がミリで表示されていたので、
そのまま４４口径＝４４ｍｍとなってしまったのでしょう
銃に興味のない人は全然解らないと思いますが、
口径で表される単位はミリとインチがあります
３５７マグナム、４４マグナムや４５ＡＣＰ等の弾はインチ表示になっています
では、４４マグナム＝４４インチかというとそんなことはありません
（って１１.１７６ｃｍの弾丸っていったい・・・（￣∇￣；）
じゃあ、なんだよってことで、答えは１／１００インチが基準になります
なので、４４マグナムの場合
２５．４ｍｍ（１インチ）÷１００＝０．２５４ｍｍ
４４口径なので、０．２５４ｍｍ×４４＝１１．１７６ｍｍとなります
５０口径だと１２．７ｍｍですね
マクレーン刑事の持つ銃よりも威力はありますが、
さすがに５倍以上の弾丸径はありませんのであしからず
(￣ー￣　)二ヤリッ♪


口径の話　「長さ編」
普通口径というと、物の直径を思い浮かべるでしょう
拳銃も口径９ｍｍと言えば、銃身（もしくは弾丸）が９ｍｍですし、
水道のパイプや、ホースなんかも、直径を表しています
しかしここで、次の物を見てください
４４口径１２０ｍｍ滑腔砲
５１口径１０５ｍｍライフル砲
これは、上が自衛隊の最新主力戦車９０式の主砲
下は７４式の物です
４４口径なのに１２０ｍｍ？？？？（￣∇￣；）
もう何がなにやらさっぱり解りません
こういう書き方をする物は銃ではなく、砲と呼ばれる物に使用される
（砲と銃の違いは明確ではないが、
だいたい２０ｍｍ以上の弾を使用する物を砲と呼ぶらしい）
９０式を例にすると
４４口径は砲身の長さを
１２０ｍｍは砲身の（砲弾の）直径を表しています
４４口径と言う表示でどういう風に長さを表すかというと、
直径に対する長さの比となる（らしいｗ
図で説明すると
○←が120ｍｍの弾丸だと仮定して、

上の図のように４４個分並べた長さが砲の長さとなるようになっています

長いと解りにくいのでちょっと短く（短砲身で）書くと

上の図が５口径１２０ｍｍとなります
銃身が随分を短くなりました♪！



と言うわけで、簡単適当ですが、口径について解説してみました〜
皆さんくれぐれもハリー刑事の持ってる銃を４４ｍｍと言わないよう気を付けましょうね（笑

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