イベント会場での写真撮影

2006.04


2年ほど前からワールドホビーフェスティバルというイベント会場で
フィギュアの写真を撮影し、撮った写真を
イベントレポートという形でwebに掲載してますが、
たまにどうやって撮ってるのですか?と質問される方がいます

今までは個別に答えてたのですが、
半年に一度くらい質問があるし、
質問してこない人も同じような疑問を持ってるかも知れないので
コンテンツとして纏めてみようかと思います

撮影技術と直接関係のない注意事項も合わせて記しておきます
カメラの持ち込み自体を禁止されてしまわないようマナーを守って行動しましょう
一応他のイベントでもだいたい同じだと思いますが
WHF限定で話を進めます


撮影前の注意事項

とりあえず、会場に着いたら運営本部にて写真撮影の登録を行います
記入用紙に住所氏名連絡先を書くだけですので必ず行いましょう
用紙と引き替えに、撮影許可証を渡されますので見える位置に貼り付けます
以前は要返却だったのですが、現在はそのまま破棄できるようになってます
許可証と一緒に注意事項が書かれた紙を渡されますが、
口頭による説明はほとんど無いので内容をちゃんと読みましょう
とはいえ、会場内の慌ただしい空気の中落ち着いて読む事も難しいと思います
一応書いてる内容を挙げておきます
動画の撮影は禁止です
ビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、8mmを問わず動画の撮影は禁止されています
もちろん、デジカメや携帯電話の動画撮影機能で撮るのも駄目です
三脚やレフ板の使用禁止です
会場内は非常に混雑しますので、大きく場所を占有する三脚やレフ板の使用はやめましょう
カメラ付き携帯電話での撮影は禁止です
理由はともかく禁止されていますので撮影しないように
ストラップがとにかく危険!引っかけて倒した日には…(ノ ̄□ ̄)ノ 〜┻━┻
一つ一つ手作業で作られて物です
同じ物は絶対に出来ませんし、もの凄い手間と時間と愛情の詰まった物ばかりです
不注意で壊してしまったで済まされる物ではありませんので、くれぐれもご注意ください
無許可での撮影はしないでください
必ずディーラーの方に一声掛けてから撮影しましょう
いろんな都合により断られるかも知れませんが、ちゃんと大人な対応をしましょう
ディーラーや一般参加者、会場を撮影しない
やめましょう

紙に書かれた内容はだいたいこんな感じですが、
イベントの回を重ねると、注意事項の内容も変わりますのでご注意ください

 


撮影時の行動

開場してから1時間は撮影しないように
もの凄い混雑しますので、購入しようとしてる人の邪魔になります
ということは、販売してるディーラーの邪魔って事にもなりますので焦らずに♪
この時間を使って撮影許可の申請をすませておくと良いと思います

上でも書きましたが、ディーラーに一声掛けてから撮りましょう
黙って撮るのは良くないと思うよ
「撮影はご自由に」と書いてる場合は特に声をかける必要は無いと思います

撮影は素早く行いましょう
後ろで撮影を待ち構えてる人がいるかも知れません
素早く構図とピントを合わせてシャッターを切りましょう
1枚撮る度にプレビューで確認して何枚も撮る人も見ますが
まとめて撮って一旦下がってから確認しましょう
じっくりと撮りたい場合は、イベント半ば過ぎてから
周りで誰も撮ってる人がいないことを確認してからにしましょう

接写は禁物
コンパクトタイプや、携帯(禁止)の人によく見かけるのが
極端に被写体に接近して撮影してるときがあります
マクロ機能を使えば画面一杯に写し込むことが出来るのですが
混雑時は、他の位置から撮ってる人のフレーム内に入り込みますし
何より被写体に集中するあまり、
手前に置いてる物を引っかけたりして破損させてしまう危険があります
また、後ろから押されたりした場合も、接近しすぎてると、接触してしまうので危険です
ワイドマクロでなく、テレマクロを使いましょう
そんな機能は付いてないよ、という人も居ると思いますが
その場合カメラを買い換えるか、スッパリ諦めましょう

撮影に熱中するあまり周りに人がいることを忘れてる人もたまにいます
人にぶつかったら「すみません」の一言くらい言っておきましょうよ
殺気立った雰囲気の中、何が原因で揉め事が起こるかわかりませんよ
ぶつかったりしたら、どっちが悪いとかでなく、
どちらも「ごめんね」と言えるくらいの余裕を持っておきたいモノです

書いてみると改めて言うようなことでもない気もしますが
やっぱりイベント時の特殊な空気の中だと、我を忘れてしまいがちですからね
注意しましょう


自分一人のためだけの撮影会ではありません
周りの人と一緒に行動できるだけの協調性をもち
慌てず落ち着いて素早く行動しましょう

 


撮影術

といってもたいしたことが語れるわけでもありません
知ってる人が見たら、何を今更って事を書いてるだけなので…

Q「フラッシュで真っ白になってしまうのですがどうしたらいいですか?」

えー、今時のカメラのフラッシュってTTL調光になってるはずなんで
実際に光らせたフラッシュ光を直接測定し調光します
なので、真っ白になるって事は近すぎるか、カメラが明るさの測定をミスしてるか…
フラッシュ光をオートで光らせてる場合がほとんどだと思いますが、
その場合フラッシュ光を調整できるならマイナス補正を掛けてみます
露出1〜2段分ほどマイナスすればましになるのではないでしょうか?
また、マニュアル発光出来る場合も適切な強さで発光させればいいでしょう
フラッシュの調光機能がない場合は、物理的に光を遮断させてやります
薄い紙やテープなどをフラッシュの発光部に貼り付けてやれば、
そこを通過する分だけ光は弱くなります。簡単です
ただ問題もあって光量の微妙なコントロールが素早く出来ないのと、
(張る物の厚みを変えればいいのですがその場で素早くとは行きません)
貼り付ける物によってホワイトバランスが崩れまくることがあります
(青っぽくなったり赤っぽくなったり)
ホワイトバランスの調整が必要になります
光量も、ホワイトバランスも開場で撮影しながらの調整は難しいので
前もって調整しておく必要があります、
前日までに色々なもので試し撮りしてから、イベントに挑みましょう
ちなみに猫じゃらし☆はフラッシュ光のコントロールはカメラ任せです
ホワイトバランスは一応設定してありますが、
会場で撮影すると狂いまくっているので、
webに掲載する画像はすべてレタッチソフトを使用して修正しています
明るさとか、ホワイトバランスなんかは、あとからある程度修正効くので
こだわった方がより良いですが、猫はそんなにこだわっていません

 

Q「手振れが酷いんですがどうしたらいいでしょうか」

フラッシュ焚け!
いじょ
いや、真面目にフラッシュ焚かないと無理です
手振れ防止機能付いていても、その効果はたかだか知れてます
イベント会場内のような暗い室内ではその効果はほとんど無いと言っていいでしょう
一見明るく見える会場内ですが、実はかなり暗いです。
人間の目だと暗くても勝手に補正してくれるのでなかなか気が付きにくいですが
カメラ撮影するに当たってはフラッシュ無しで撮れるギリギリの明るさでしかありません
なので一か八かの賭に出るよりはフラッシュ焚いて確実に撮った方がいいでしょう
フラッシュ光で真っ白になってしまうのは上に書いたように光量を押さえ込んで何とかします
ある程度の白飛びならレタッチソフトで後で修正が効きますし
手振れは後からの修正はほとんど効かないですよ

 

Q「フラッシュ焚くと影がくっきりでてしまうんですがどうすれば自然に映りますか?」

マクロ用フラッシュを使うか、ディフューザーを使用します

点光源であるフラッシュを使うと、どうしても影がくっきりとでてしまいます
フィギュアを撮影するに当たっては影が映り込まない方が綺麗に見えますので
なるべくでないようにしたいところです
マクロ用フラッシュは左右に付いた発光部(リング状の物もや上下と合わせて4灯のものもあります)により
右の光が作った影を左の光で、左の光が作った影を右の光で打ち消し合ってくれます
これによりフラッシュ焚いても、影が映り込みにくくなります
効果は高いのですが専用部品が必要になりますので高くなります

次にディフューザーを使った方法ですが、
こちらはマクロフラッシュに比べるとかなり安価な方法になります
フラッシュディフューザーをGoogle検索
上の検索を見て貰えばどんな物かだいたいわかると思います
フラッシュの発光部の前に白い物体を置き、
光が通過するとき、拡散させて点光源を面光源に近づけようという物です
先に書いたフラッシュの光量を押さえ込む方法と似たような感じですが
発光部に直接貼ると、ディフューザーの効果はほとんどありません
ディフューザーと発光部の間に適度な距離が必要になります

ディフューザーをつけてるとフラッシュの白飛びが軽減されると思ってる人がいますが
あくまで光量の調整でなく、光の拡散を狙った物です
実際のところディフューザーを通った分光量も下がりますが、
オートで撮ってる場合は光量が下がった分だけ、自動的に強めてきますので
同じだけ光(拡散された)が当たります(^^;
(マニュアル発光、光量調整できない機種は別ですよ)


市販品の物もたくさんありますが自作で作ることも可能です
自作は難しそうだと思いますが、実はけっこう簡単だったりします
猫じゃらし☆はこんな物を作って、実際イベント会場で撮影に使用しています


前から見たところ

 


後ろから見たところ

いや、こんな見てくれですが、かなり効果は高いんですよ
製作工具と合わせても600円ほどで出来ますし
道具(サークルカッター)持ってれば100円で出来ます


作り方は100円程度でプラ板0.3mmを購入
厚みはお好みでどうぞ。ただ、あまり厚みがあると取り付け出来ない可能性があるので注意
500円ぐらいでサークルカッター(右の黄色い奴)を買ってきて
カメラのフィルターリング径に合わせて穴を開けます
開け終わったらフィルターをその穴に合わせて一緒に締めればOK!
一眼レフタイプの用にレンズの上にフラッシュがあるタイプはこの方法でいけます
コンパクト機の様にレンズとフラッシュが横方向にずれてる場合は色々工夫が必要ですが…
材料はプラ板でなくてもいけると思います。
タッパーの蓋で作ってる人も居るみたいですから
(フィルターリングの溝にはめるとき上手くはまらないのに、無理にはめ込んだりして
ネジがバカにならないように注意してくださいネジが使い物にならなくなっても猫は責任持てませんので)


その効果の程ですが以下の写真の通り♪

左がディフューザー無しです
丸で囲んだ中の影に注目です
右の写真だと、影の部分がかなりぼやけているのがわかると思います





 



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